「今日の月齢は12.4」――天気予報やカレンダーで見かける「月齢」という数字。なんとなく月の満ち欠けに関係することは分かっても、正確な意味を説明できる人は多くありません。この記事では、月齢の定義と満ち欠けの仕組み、月齢からわかること・わからないことを解説します。
目次
月齢とは「新月からの経過日数」
月齢とは、直前の新月の瞬間から数えた経過日数です。単位は「日」で、小数で表されます。新月の瞬間がちょうど月齢0で、そこから24時間たつと月齢1、というように増えていきます。
たとえば「今日の月齢12.4」なら、直前の新月から12.4日たった、という意味です。月齢は時々刻々と増え続ける連続的な数値なので、「今日の月齢」として一つの数字を示すときは、正午など決まった時刻での値を使うのが一般的です。国立天文台(NAOJ)のこよみの計算でも正午月齢が使われています。当サイトのトップページに表示している月齢も、当日12:00(日本標準時)時点の値です。
新月から次の新月までの平均的な長さ(朔望月)は約29.5日です。したがって月齢はおよそ0から29.5の間を巡り、満月はだいたい月齢14〜15前後になります。ただし月の軌道は楕円で公転速度が変わるため、「満月=月齢15ちょうど」とは限らず、13.9〜15.6くらいの幅で変動します。
月の満ち欠けはなぜ起こるのか
月は自分で光っているわけではなく、太陽の光を反射して光っています。月の半分は常に太陽に照らされていますが、地球から見てその照らされた面がどれだけ見えるかが、月と太陽の位置関係によって変わります。これが満ち欠けです。
- 新月 — 月が太陽と同じ方向にあり、照らされた面が地球から見えない
- 上弦の月 — 月が太陽から90度離れ、右半分が光って見える
- 満月 — 月が太陽の反対側にあり、照らされた面全体が見える
- 下弦の月 — ふたたび90度の位置になり、左半分が光って見える
天文学的には、新月は「月と太陽の黄経(天球上の経度)が一致する瞬間」、満月は「黄経の差が180度になる瞬間」と定義されます。それぞれの正確な日時は国立天文台が毎年公表しており、当サイトの満月・新月カレンダーでも自前の天文計算による一覧を掲載しています。
月齢と月相(月の呼び名)
月齢に応じて、月にはさまざまな呼び名がついています。よく知られたものを挙げます。
| 月齢の目安 | 呼び名 | 説明 |
|---|---|---|
| 0 | 新月(朔) | 月が見えない |
| 2前後 | 三日月 | 夕方の西空に細い月 |
| 7前後 | 上弦の月 | 右半分の半月 |
| 13前後 | 十三夜月 | 満月に次いで美しいとされる |
| 14〜15 | 満月(望) | まん丸の月 |
| 17前後 | 居待月 | 座って月の出を待つ、の意 |
| 22前後 | 下弦の月 | 左半分の半月 |
| 26前後 | 有明月 | 明け方まで残る細い月 |
日本語には月を待つ気持ちを表した名前が多く残っており、立待月(たちまちづき)・寝待月(ねまちづき)など、月の出が日ごとに遅くなることを反映した呼び名もあります。
満月後の月の呼び名——十六夜から更待月まで
満月(望)の翌日以降も、月の出が少しずつ遅くなる様子にちなんだ呼び名が続きます。
| 月齢の目安 | 呼び名 | 説明 |
|---|---|---|
| 15〜16 | 十六夜(いざよい) | 満月より少しためらう(いざよう)ように遅く昇る月 |
| 17 | 立待月(たちまちづき) | 立って待つうちに昇ってくる月 |
| 18 | 居待月(いまちづき) | 座って待つほど昇るのが遅い月 |
| 19 | 寝待月(ねまちづき) | 寝て待つほど遅い、臥待月とも |
| 20 | 更待月(ふけまちづき) | 夜更けにようやく昇る月 |
こうした呼び名は、電灯のない時代に人々が月明かりを頼りに夜を過ごしていた名残ともいわれています。
月齢と潮の満ち引き(潮汐)の関係
月齢は釣りや潮干狩りの計画にもよく使われます。月と太陽の引力によって潮の満ち引き(潮汐)が起こり、新月・満月の前後(月齢0前後・14〜15前後)は満潮と干潮の差が大きい「大潮」に、上弦・下弦の前後(月齢7前後・22前後)は差が小さい「小潮」になりやすいとされています。ただし実際の潮位は地形や気象の影響も大きく受けるため、正確な潮汐は各地の潮汐表で確認するのが確実です。
月齢と旧暦の関係
旧暦(太陰太陽暦)では、新月の日を各月の1日としていました。そのため旧暦の日付と月齢はおおむね1日ずれで対応します(旧暦15日ごろが満月)。「十五夜」という言葉はここから来ています。ただし新月の瞬間が1日のどの時刻に起こるかによってずれ方は変わるため、旧暦の日付から月齢が正確に分かるわけではありません。
月齢からわかること・わからないこと
月齢がわかると、月の形、月の出入りのおおよその時刻、夜空の明るさ(星の見えやすさ)の見当がつきます。天体観測や夜の撮影、釣り(潮汐は月と太陽の位置に強く関係します)では実用的な数字です。
一方で、「満月の日は事故が増える」「新月に願いごとをすると叶う」といった説には、確かな科学的根拠は示されていません。月の満ち欠けと暮らしを結びつける文化は世界中にあり、それ自体は豊かな伝統ですが、当サイトでは効果を保証するものではない点を明記しておきます。
今日の月齢を調べるには
当サイトのトップページでは、今日の月齢・月相・輝面比(光っている面の割合)を毎日更新しています。判定時刻は当日12:00(日本標準時)で統一しており、計算方法はこのサイトについてで公開しています。年間の満月・新月の日時は満月・新月カレンダーからどうぞ。
まとめ
月齢は「直前の新月からの経過日数」を表す数字で、約29.5日の周期で巡ります。月齢を知れば月の形や月の出のおおよその見当がつき、旧暦や十五夜といった日本の暦の文化ともつながっています。今夜の月がどんな形か、月齢と一緒に空を見上げてみてください。


