結婚式や入籍の日取りを調べていると、「母倉日(ぼそうにち)」という聞き慣れない吉日を見かけることがあります。天赦日や一粒万倍日ほど知名度は高くありませんが、「婚姻に大吉」とされる暦注で、ひと月に何度も巡ってくる身近な吉日です。この記事では、母倉日の意味と日付の決まり方、やると良いとされること、そして他の吉日との関係を解説します。

目次
  1. 母倉日の意味
  2. 日付の決まり方
  3. 母倉日にやると良いとされていること
  4. 凶日と重なったら?
  5. 天赦日・一粒万倍日との違い
  6. まとめ

母倉日の意味

母倉日は「母が子を慈しみ育てるように、天が人を慈しむ日」とされる暦注です。「母倉」という字も、母が子を包み込むように守るイメージから来ています。何事にも吉とされますが、なかでも人と人との結びつきに関わること――結婚・入籍・出産・命名・お祝い事――との相性が良いとされてきました。

由来は江戸時代の暦書にさかのぼるとされ、天赦日・大明日(だいみょうにち)とあわせて「七箇の善日(しちかのぜんにち)」と呼ばれる吉日グループの一つに数えられます。七箇の善日については吉日の基礎知識まとめでも触れています。

日付の決まり方

母倉日は、節切り(せつぎり)の月日の干支(えと)の組み合わせで決まります。天赦日や一粒万倍日と同じ仕組みですが、対応表が異なります。

節切りとは、二十四節気で月を区切る数え方です。カレンダー上の1月・2月ではなく、立春を起点とした「節切りの正月(寅月)」から数えます。この記事での「節切り○月」は、立春から数えた寅月を1月目とする数え方です。

節切り月 目安の期間 母倉日となる日の干支
1月・2月(寅月・卯月) 立春〜啓蟄の前日ごろ 子・亥の日
4月・5月(巳月・午月) 立夏〜芒種の前日ごろ 寅・卯の日
7月・8月(申月・酉月) 立秋〜白露の前日ごろ 丑・辰・未・戌の日
10月・11月(亥月・子月) 立冬〜大雪の前日ごろ 申・酉の日
3月・6月・9月・12月(辰月・未月・戌月・丑月) 各節切り月の変わり目 巳・午の日

十二支は12日周期で巡ってくるため、母倉日はひと月に4〜10回ほど訪れます。天赦日(年5〜6回)と比べるとかなり頻度が高く、一粒万倍日(ひと月4〜7回)に近い感覚で付き合える吉日です。

この対応表には暦書や解説サイトによる表記の揺れがあり、当サイトでは節切りの判定を「節入り日はその日全体を新しい節月に含める」規則(当日24:00・日本時間の太陽黄経による機械判定)で統一しています。判定方法の詳細はこのサイトについてで公開しており、2026年・2027年の全母倉日を公開2系統の暦情報と突合して算出基準を検証済みです。今月・来月の母倉日は吉日カレンダーの月別ページでバッジ表示しています。

母倉日にやると良いとされていること

「母のように慈しむ日」という由来から、人との関係を結ぶ・育む行事全般に向いているとされます。

  • 結婚式・披露宴・入籍 — 母倉日の代表的な使われ方
  • 出産・命名・お宮参り — 命に関わるお祝い事との相性が良いとされる
  • 引っ越し・新居への入居 — 新しい暮らしの始まりを見守ってもらう意味合い
  • 契約・開店・開業 — 「何事にも吉」とされることから
  • お見合い・顔合わせ — 人と人を結ぶ場に良いとされる

天赦日や一粒万倍日と違って「これをすると財が増える/減る」といった損得の言い伝えが薄く、もっぱら「人との関係を大切にする日」として使われてきたのが母倉日の特徴です。

凶日と重なったら?

母倉日が仏滅や不成就日と重なることもあります。この場合の解釈は流派によって分かれ、「母倉日の慈しみの力が凶を和らげる」とする説もあれば、「単純に吉凶が並存する」とする説もあります。当サイトでは特定の解釈を断定せず、吉日カレンダーに六曜・不成就日とあわせて母倉日のバッジを表示し、判断材料をそのまま提供する方針をとっています。

天赦日・一粒万倍日との違い

同じ「婚姻に良いとされる吉日」でも、それぞれ由来と頻度が異なります。

吉日 由来のイメージ 年間の目安
天赦日 天がすべての罪を赦す日 年5〜6回
一粒万倍日 一粒の籾が万倍に実る日 年60〜80回程度
母倉日 母が子を慈しむように天が人を慈しむ日 年70〜72回程度

頻度だけを見ると一粒万倍日に近い母倉日ですが、「お金にまつわる吉日」の一粒万倍日に対し、母倉日は「人との関係にまつわる吉日」という色合いの違いがあります。結婚や入籍の日取りで両方が重なる日を選ぶ人も少なくありません。

まとめ

母倉日は「母が子を慈しむように天が人を慈しむ日」とされる吉日で、節切りの月と日の干支の組み合わせにより年70回前後訪れます。結婚・入籍・出産など人との結びつきに関わるお祝い事との相性が良いとされ、天赦日や一粒万倍日と並ぶ「七箇の善日」の一つに数えられます。今月の母倉日は吉日カレンダーでいつでも確認できますので、大切な日取りを考える際の目安にしてみてください。