「今年は厄年だから気をつけて」――家族や友人からそんな声をかけられて、初めて自分の厄年を意識する人は少なくありません。厄年は日本で古くから伝わる風習で、人生の節目にあたる特定の年齢を、災いに注意して慎ましく過ごすのがよい年とする考え方です。この記事では、厄年の意味と対象年齢、数え年の計算方法、厄払いの時期、そして厄年の過ごし方の一般論をまとめます。

目次
  1. 厄年とは
  2. 厄年の対象年齢——男性と女性で異なる
  3. 数え年の計算方法
  4. 厄払いはいつ受ける?
  5. 厄年の過ごし方の一般論
  6. まとめ

厄年とは

厄年(やくどし)は、人生のなかで心身や環境の変化が重なりやすく、災難に遭いやすいとして注意を促されてきた年齢のことです。起源は平安時代の陰陽道にあるといわれますが、はっきりした根拠は分かっておらず、時代や地域によって対象の年齢もさまざまでした。現在広く知られている年齢の組み合わせは、江戸時代ごろに定着したものとされています。

科学的に災いが増えると証明されたものではありません。ただ、厄年とされる年齢を現代の暮らしに重ねてみると、就職や結婚、出産、体力の変化、親の介護など、生活の転機と重なりやすい時期であることも確かです。「無理のきかなくなる年ごろだから、生活を見直しなさい」という先人からの目安として受け止める人が多いようです。

厄年の対象年齢——男性と女性で異なる

厄年は男女で対象年齢が異なります。一般的な本厄(ほんやく)の年齢は次のとおりで、いずれも数え年です。

性別 本厄の年齢(数え年) 大厄
男性 25歳・42歳・61歳 42歳
女性 19歳・33歳・37歳・61歳 33歳

なかでも男性の42歳は「死に」、女性の33歳は「散々」に通じる語呂合わせから大厄(たいやく)と呼ばれ、特に注意すべき年とされてきました。

本厄の前の年を前厄(まえやく)、後の年を後厄(あとやく)といい、厄は3年間続くと考えられています。前厄は厄の兆しが現れはじめる年、後厄は厄が薄らいでいく年とされ、本厄と合わせて慎ましく過ごすのがよいと伝えられています。

自分が厄年に当たるかどうかは、2026年の厄年早見表2027年の厄年早見表で生まれ年から確認できます。

数え年の計算方法

厄年の年齢は、ふだん使っている満年齢ではなく数え年で数えるのが一般的です。数え年は、生まれた年を1歳とし、以後は元日(1月1日)を迎えるたびに1歳を加える数え方です。次の式で計算できます。

数え年 = その年の西暦 − 生まれ年 + 1

たとえば1985年生まれの男性は、2026年には 2026 − 1985 + 1 = 数え42歳。誕生日がまだ来ていなくても、2026年の1年間が大厄の本厄に当たります。満年齢でいえば、その年に41歳になる年です。

注意したいのは、この数え方が全国一律ではないことです。年の区切りを元日ではなく立春とする社寺や、対象年齢そのものが異なる社寺もあり、厄年の扱いは神社・お寺により異なる場合があります。祈祷を受ける予定があるなら、その社寺の案内で確認しておくと安心です。数え年のもとになっている旧暦の考え方は、旧暦と新暦の違いの記事でくわしく解説しています。

厄払いはいつ受ける?

本厄の年には、神社やお寺で厄払い(神社では「厄祓」、お寺では「厄除け」と呼び分けることもあります)の祈祷を受ける風習があります。

時期については、年明けから節分(立春の前日)までに受けるのがよいとされる地域が多くみられます。旧暦では立春が年の始まりと考えられていたため、「新しい年の厄を、年が改まる前に払っておく」という考え方に由来するといわれています。

とはいえ、多くの社寺では厄払いの祈祷を一年中受け付けており、決まった期限があるわけではありません。誕生日の節目に受ける人、初詣と合わせて受ける人、都合のよい週末に受ける人とさまざまです。日取りに迷う場合は、六曜の大安を選ぶ人が多いようですが、六曜と厄払いは本来別の体系なので、こだわりすぎる必要はないとされています。

前厄・後厄にも祈祷を受けて3年間続けてお参りする流儀もあれば、本厄のみとする流儀もあります。このあたりも社寺や地域によって考え方が分かれるところです。

厄年の過ごし方の一般論

厄年だからといって、何かを我慢しなければならない決まりがあるわけではありません。よく言われる過ごし方の一般論を挙げると、次のようなものがあります。

  • 生活リズムを整える — 体調の変化が出やすい年ごろとされるため、健康診断や休養を意識する
  • 大きな決断は慎重に — 転職や新築などの新しいことを避けるべきという言い伝えがある一方、「厄年を気にして好機を逃す方がもったいない」という考え方もあります
  • 身の回りを整理する — 「厄年」を「役年」と読み替えて、役割が増える節目と前向きに捉える地域もあります
  • 厄払い・お守り — 祈祷を受ける、お守りを持つなど、気持ちの区切りをつける

いずれも「こうしなければならない」というものではなく、暮らしを見直すきっかけとして取り入れるのがよいとされています。

まとめ

厄年は、男性が数え25・42・61歳、女性が数え19・33・37・61歳を本厄とし、その前後を前厄・後厄として慎ましく過ごすとされてきた日本の風習です。年齢は「その年の西暦−生まれ年+1」で計算する数え年が基本ですが、数え方や対象年齢は神社・お寺により異なる場合があります。災いを保証するものでも予言するものでもありませんから、必要以上に恐れず、生活の節目を見直す目安として付き合ってみてください。自分の該当年は厄年早見表からどうぞ。