暦のサイトやカレンダーアプリを見ていると、「月徳日(つきとくにち)」という吉日を見かけることがあります。「その月の福徳を授かる日」とされる暦注で、ひと月に2〜4回ほど巡ってくる、使いやすい頻度の吉日です。この記事では、月徳日の意味と日付の決まり方、やると良いとされること、そして他の吉日との関係を解説します。
月徳日の意味
月徳日は「その月を司る徳神(月徳神)のいる日」とされる暦注で、何事にも吉とされてきました。特に引っ越し・増改築・リフォームなど、土や建物に関わる行いとの相性が良いとされています。
由来は宝暦暦で初めて登場した暦注とされ、天赦日・母倉日・天恩日・大明日とあわせて「七箇の善日(しちかのぜんにち)」と呼ばれる吉日グループの一つに数えられます。七箇の善日については吉日の基礎知識まとめでも触れています。
日付の決まり方
月徳日は、母倉日と同じく節切り(せつぎり)の月の影響を受けますが、組み合わせる対象が異なります。母倉日が「日の十二支(子・丑・寅…)」と組み合わせるのに対し、月徳日は日の十干(甲・乙・丙…)と組み合わせて決まります。
節切りとは、二十四節気で月を区切る数え方です。カレンダー上の1月・2月ではなく、立春を起点とした「節切りの正月(寅月)」から数えます。この記事での「節切り○月」は、立春から数えた寅月を1月目とする数え方です。
| 節切り月 | 月徳日となる日の十干 |
|---|---|
| 1月・5月・9月(寅月・午月・戌月) | 丙(ひのえ)の日 |
| 2月・6月・10月(卯月・未月・亥月) | 甲(きのえ)の日 |
| 3月・7月・11月(辰月・申月・子月) | 壬(みずのえ)の日 |
| 4月・8月・12月(巳月・酉月・丑月) | 庚(かのえ)の日 |
十干は10日周期で巡ってくるため、月徳日はひと月に2〜4回ほど訪れます。一粒万倍日(ひと月4〜7回)よりやや少なく、天赦日(年5〜6回)よりはずっと多い、ちょうど中間くらいの頻度感です。
この対応表には暦書や解説サイトによる表記の揺れがあり、当サイトでは節切りの判定を「節入り日はその日全体を新しい節月に含める」規則(当日24:00・日本時間の太陽黄経による機械判定)で統一しています。2026年の全月徳日を公開2系統の暦情報と突合して算出基準を検証済みです。今月・来月の月徳日は吉日カレンダーの月別ページでバッジ表示しています。
月徳日にやると良いとされていること
「土や建物にまつわる吉日」という由来から、住まいに関わる行いとの相性が特に良いとされています。
- 引っ越し・新居への入居 — 月徳日の代表的な使われ方
- 増改築・リフォーム・地鎮祭 — 土や建物に関わる行事全般
- 不動産の売買契約 — 住まいに関する契約事全般
- 結婚式・入籍・お祝い事全般 — 「何事にも吉」とされることから
月徳日にやってはいけないことは?
大明日と同じく、月徳日についても特にこれといった「避けたほうが良い」とされる行動は見当たりません。「何事にも吉」という由来の通り、使い方を選ばない吉日として扱われているのが特徴です。
とはいえ、これも「月徳日なら何をしても良い結果になる」ということを保証するものではなく、あくまで縁起担ぎとしての言い伝えです。日取りを決める際の一つの目安として参考にしてください。
凶日と重なったら?
月徳日が仏滅や不成就日と重なることもあります。この場合の解釈は流派によって分かれ、「月徳日の吉の力が凶を和らげる」とする説もあれば、「単純に吉凶が並存する」とする説もあります。当サイトでは特定の解釈を断定せず、吉日カレンダーに六曜・不成就日とあわせて月徳日のバッジを表示し、判断材料をそのまま提供する方針をとっています。
他の七箇の善日との違い
同じ「七箇の善日」に数えられる吉日でも、由来と頻度、決まり方はそれぞれ異なります。
| 吉日 | 決まり方 | 年間の目安 |
|---|---|---|
| 天赦日 | 節切りの四季×干支の組み合わせ | 年5〜6回 |
| 月徳日 | 節切りの月×日の十干の組み合わせ | 年30〜36回程度 |
| 母倉日 | 節切りの月×日の十二支の組み合わせ | 年70〜72回程度 |
| 天恩日 | 日の干支のみ(5日間連続で出現) | 年90回前後 |
| 大明日 | 日の干支のみ(単発で出現) | 年150回前後 |
こうして並べると、月徳日は天赦日と母倉日のちょうど中間くらいの頻度であることが分かります。「特別な日」としての希少性と「使いやすさ」のバランスが取れた吉日といえるでしょう。
まとめ
月徳日は「その月を司る徳神のいる日」とされる吉日で、節切りの月と日の十干の組み合わせにより年30〜36回前後訪れます。引っ越し・リフォームなど住まいに関わる行いとの相性が良いとされ、大明日と同じく特にやってはいけないことも見当たらない使いやすい吉日です。天赦日や母倉日、天恩日、大明日と並ぶ「七箇の善日」の一つに数えられます。今月の月徳日は吉日カレンダーでいつでも確認できますので、大切な日取りを考える際の目安にしてみてください。


